2011-10-16

111016 子持山獅子岩



メンバー スズキ、マツダ、サトウ、俺

午前5時30分家を出る。
静かな朝だ。
小雨が降っている。
車を運転しながらワイパー越しに見える雨の風景も悪くない。

晴れた日には、前橋市内国道17号を北上すると正面に子持山が見える。山頂から右斜面は、急勾配だ。山頂のすぐ右手にちょうどギザギザ工場屋根のようにすっくとした角度のピークがある。目をこらせば、そのピークに向かって天空に突き抜けるかのようにそびえ立つ柱状の獅子岩がわかる。3年前まだクライミングを始めていなかった頃、一人で子持山に行き獅子岩の上に立ったとき、足下から真下の岩壁が見えないほどの急峻さに圧倒されて以来、はたして人間にこの岩をよじ登ることができるのだろうかと思った記憶が、よみがえってくる。

昨年あたりから、獅子岩マルチピッチの話題が出始め、高難度ではないことがわかった。


東南稜の帰り、まっちゃんが、獅子岩をこの春にやっていたので鈴木さんともう一回お願いと泣きを入れたところ、その場で2週間後の10/16に決定。行けそうな人を誘った。最初の予定では、ヒグッチも参加するわけだったのだが、直前になって彼女が、肩の肉を炒めて(わざと誤変換を放置 (^^)/)来られなくなってしまった(それとも高いところでランジしてカチでぶらさがるとか1本指のポケットが続くとか言ったからかな。)ので、2×2の2パーティーで登ることにする。

獅子岩を登れる。これが、現実になるのだ。血湧き肉躍るぜ!

前置き長いっすか。思いの丈を書き殴りたかったのだ。

午前6時集合。
まだ小雨が降っている。
子持山は、雲の中だ。

様子を見ようということになって1時間ほど待機。
天気予報通り晴れてきた。
晴れたからといっても岩肌が乾くかどうかは、わからないが、子持に向かう。

 8:35 子持山登山口駐車場発
途中の標識
最初は、木道
  一般登山道を進む。途中獅子岩の矢印看板があったりして順調に進む。
歩き出して30分近くなり、なんだか、稜線が見えてきた。このままでは、稜線に出てしまってそのまま行ってしまったら歩いて着いちゃいました。なんてことになりそうな気がしてきてこれでいいんかい?と思い始めた頃、あっち『子持山』こっち『7号橋』という標識。さらにその10mほど先にまた標識。左方向が「この先危険」と赤色で書かれた標識現れる。標識を左の危険な方に向かう。しかし、この標識右方向の案内が、『獅子岩・子持岩』となっている。ハイキング道をたどって獅子岩と子持山頂は、右方向という意味なのだ。マルチで獅子岩に来た者にとっては、迷うかもしれない。左方向に進むと踏み後もばっちり。200m位で木立の奥に岩肌が見えてくる。

9:14 獅子岩取付着
獅子岩現る
獅子岩への分岐を左
取り付きに着いた。ここまでは、オンサイト。取り付いているパーティーは見えない。本日の獅子岩登攀は、僕たちが、一番目のパーティーだ。空は、すっきり晴れて青空が見えてきた。岩壁も日が当たっているところは、すでに乾いている。取り付きから数メートルの樹木によって日差しが遮られているところだけまだ濡れている。
岩質は、安山岩。榛名黒岩と同じだ。下から見てなるほどなるほど。獅子岩のピークの真下を登るというよりも右サイドの岩壁が、大きなフェイスになっていてそこを攻めることができるのだ。下から見て黒岩の岳友会5.9に似た感じである。下からは、2ピッチ目の終了点までが見える。3ピッチ目の終了点あたりも見えるのだが、終了点そのものは、テラスに遮られて見えない。斜度が起つのは、2ピッチ目以降で1ピッチ目は、簡単そうだ。1、2ピッチつなげてしまってもロープには余裕がある。先月出た「日本マルチピッチ フリークライミングルート集」のとおり1、2ピッチをワンピッチで抜けることにする。
取り付きでジャンケン。
2ピッチ目手前の先行
勝ち組と負け組でパートナーを決める。どちらが先にスタートするかまたジャンケンしようとするが、さすが、鈴木師匠、自ら「俺が先に行きます。」。一同「たのんます。」

9:41 先行パーティースタート
1ピッチ目、下で見ていると手こずっているところがある。見た目により手強いかも。先行パーティーのフォローが、1ピッチ目、左手で縦ガバを取りながら行くところ、左足のスタンスが、ないところがある。ちょうどそこには、乗ってくださいと言わんばかりにハーケンが打ってある。下から教えるが使わずに抜けていった。

10:10頃 自分スタート
先行フォローが、2ピッチ目の終了点に近づいたので1、2ピッチを僕リードでスタート。やはり縦ガバで詰まる。なんとか、意地でハーケンには乗らずに抜けたが、ここだけ注意というか、全体に少ーしずついやらしー。
2ピッチ目終了点
2ピッチ目から取り付きを見る
2ピッチ目終了点は、ハンガーボルトが2本にステンレスのワイヤー線がかかり、シャックルがぶら下がっている。なんと頼りがいのあるビレイポイントであることか。シャックルに直接、フォローのビレイをセットもできる。我々は、なるべく負担がかからないようにスリングでビレイセットしフォローに登ってもらう。フォローが登り出す頃には、次のパーティーが着いて取りかかかる順番待ちになった。

3ピッチ目のフレーク
3ピッチ目
3ピッチ目交替で佐藤さんリード。後半に体ごとはまりそうなでかいフレークが左方向に向いて開いている。厚さ10cm程のフレークを右手でつかみながら体を押し上げる。すぐフレーク上方に上から手をかけられるようになり、フレークを手で引いて足を突っ張りフリクションを聞かせて体をあげる。難しくはないのだが、こんな登り方は、珍しい。フレークの上に出ると3ピッチ目終了。3ピッチ目終了点は、木が生えていて奥行き1m位ありそうなちょっと大きなテラス。3ピッチ目の終了点もしっかりしたボルトとワイヤ線で作ってありしっかりしている。
3ピッチ目終了点
4ピッチ目は、壁面が立ってきて高度感も出てきた。最後、右上するのが、いやらしい。4ピッチ目が、このルートの核心とのことで一番難しかった。難しいというよりも普段なら、サクッとこなせる体の動きも高さがあるから、こわばってしまう。そんなところには、どうぞこれを使ってくださいと言わんばかりにピトンが打ってある。意地で使わなかったが、マルチピッチで何ピッチも上がったところで事故を起こすと大変なことになるので無理せず使ってよし。獅子岩に命をかけてはいかんのだ。ここらから、ピーカンの空からの直射日光で壁が熱くなり、のどが渇く。真南を向いている壁だから、朝まで雨が降っていたのが乾いてくれたのだが、日差しが照りつけるとあっという間に暑くなる。真夏にやるには、壁が焼けるようになるかもしれないので覚悟が必要というかやめた方がいいだろう。春と秋がベスト。
クイックドローも腰にぶら下げていた9本すべて使い切ってしまった。

5ピッチ目は、ホールドスタンスともしっかり見逃さずに登れば、危ないところはない。
4ピッチ、5ピッチの終了点もハンガーボルトとワイヤー線にシャックル付き。ありがたいですね。

4ピッチ目終了点
4ピッチ目上から見下ろす。
6ピッチ目は、最後のふたつのクリップが、苦労しました。特に最後は、右側の縦ガバを頼りに登ったところボルトの位置よりかなり右を上がってしまい、腰の位置より低く2mほど左方にボルトという位置になってしまった。なんとか、左にトラバースしスタンスが、しっかりしないところで右手で保持しながら、左手を伸ばしてクリップとなったが、これは、ちょっと怖かった。クリップするとすぐに直上して6ピッチ終了。前のパーティーは、6ピッチ目後半を左にずっとずれて木の生えている斜面を登ったとのこと。巻いたということか。まあ、にっちもさっちもいかなくなったときのエスケープとして知っておいて損はない。
5ピッチ目
5ピッチ目終了点
6ピッチ目の終了点は、壁を抜ける直前にスリングがかかっているのだが、これより上に抜けてしまった方がいい。6ピッチを抜けるとそこは、広いテラス。20畳程かな。壁は、終わり。ここまで上がって木にスリングを回してビレイ器をセットした方がいい。あとは、獅子岩の山頂に乗っかっている岩をちょっと登る。ここは、右横に岩を回り込めば、ハイカーが、登るはしご状の鎖がある。そこを登ってもよし。7ピッチ目として岩の凹状部分を数メートルもう1ピッチやってもよし。獅子岩のトップまでクライミングをしたい気持ちがあったので凹状から登ったが、後から考えるとそのためにロープをセットするより右に回り込んで鎖から登ってしまった方が手っ取り早い。山頂にクライマーが出たら、山ガールがいて、「えっどっから登ってきたんですか?すっすごーい。かっこいー」なんて妄想を持ちたい人は、勝手にどうぞ。左直上ルートもあるが、かなりグレードが高い。下から見てまったくわからん。ここまで約3時間で集中力も使っているところでこれをやるのは、無理。

6ピッチ目上から見下ろす。
6ピッチ目フォローのビレイ
全体的に
グレードは、菊池さんの日本マルチピッチ フリークライミングルート集では、4ピッチ目のみ5.8であとは、すべて5.7。ブログで個人的な体感を示している人は、5.8~5.9。自分としては、初見でリードだったから余裕が少なかったためその中間。もっと具体的には、榛名黒岩の岳友会ルート5.9より少し低いグレードでオンサイトトライする位ではと思う。4ピッチ目が核心ではあるが、4ピッチ目がぬきんでて難しくあとは、簡単というのてはない。すべてのピッチがグレードにあまり差はない。つまり、すべてのピッチで集中力が抜けないということ。二子山中央稜に比べるとあっちは、3ピッチ目だけ。しかも3ピッチ目の核心には、スリングがかかったピトンがある。こっちの方は、フリーのゲレンデのルートが続く感じで登りがいがある。なめたらあかんです。やはり、ここを登る者の実力は、(全ピッチフォローでリードをしない場合でも、リードクライマーが捻挫をしたなどアクシデントがあれば、パーティーのだれもが、リードを交替できるようにしなければならないのだから、)パーティーの全員が、黒岩の岳友会と夏子をリードで登る技術を維持している者で構成すべきであろう。
7ピッチ目
屈曲はほとんどしないのでアルパインクイックドローでなくても大丈夫です。ランニングもボルトが打ってあるのでかなり安心。

13:26 獅子岩山頂着
我々2パーティーの先行パーティーがスタートして後行パーティーが山頂に着くまで3時間45分。グレード評価にも書いたが、すべてのピッチで気が抜けないので獅子岩のトップに出たときには、集中力が残り少なくなっていた。
14:05 獅子岩山頂発
獅子岩の上は、気持ちがいい。昼寝でもしたら気持ちよさそうだし、でかい声で吠えてみたい。食事をして休憩。野郎4人で記念写真。後続が、3パーティーもいる。僕たちの次のパーティーがまだ6ピッチを上がりきっていない。これは、懸垂で降りるといっても登る人のじゃまになるし、支点は、あいてないし懸垂するわけには、行かず歩いて降りることにする。
獅子岩から見た子持の山頂

14:42 登山口駐車場着
途中写真を撮ったり、ハイキングのグループの後ろに追いついてだらだらしながら、歩いて降りる。獅子岩への分岐までなんと15分。懸垂より歩いて降りる方が速いって聞くけどあっという間なのね。俺らの苦労は、何だったんだと思っても好きでやってるんだもんね。獅子岩の上からは、37分で駐車場まで着いてしまった。

獅子岩などさっさとやっつけて午後から黒岩に行ってツル、アヒルをひとり3本ずつというのは、朝の雨で時間が押してしまったので今日のところは、勘弁しておいてやった。
正直疲れました。

2011-10-15

111015 ジム

黒岩の予定だったが、雨のため中止。
午後2時頃からジム
焦げ茶壁
4級を一通りやって
3級を少しさわる。
リード壁をやっていた武井君からお声がかかり、
先日一緒にやった11dをやりましょうということで
4本ほどやる。
集中してやったので手応え有り。
そのご、またボルダー壁
明日獅子岩に響くので少しにして午後7時終了

2011-10-13

111013 ジム

今日からかぶった焦げ茶壁に取り組む。
トゥエレブを目指すに当たっては、
かぶったところではがされない体の動きを身につける必要があると思ったから。
6級から初めて
4級までできた。
3級も試しにさわってみた。
時間がかかるかもしれないが、無理ではなさそうだ。

2011-10-12

111012 ジム

仕事が終わって
先輩の店によって話をして
ジムに行ったら、知り合いの人と話をし
今日は、時間がないので準備体操もパスして
それで結局30分ぐらいしかクライミングができなかった。

でも、先週やってどうにも最後の1手が力ずくでしか解決できなかった4級の課題が、
一発でしかもあっさりとできてしまった。
できるときってそんなもんだね。
次の課題がまた時間かかりそう。

ジム後、夜年配の山の先輩と話をした。
クライミングに夢中になってしまった人達は、
人間関係がどうなってしまうのか。
すべてのクライマーというわけではないのだろうが、
自分たちの周りとの人間関係が壊れても気付かなくなってしまうものか、
あるいは、それを承知の上で優先させてしまうのか。
自分としては、肯定はしないが、わかる。
クライマーは、
恐怖との戦いで精神的に感覚がおかしくなりそうだし、
ケガをしてでも指がねじ曲がってでも止められない
クライミング中毒におかされた患者だからね。

2011-10-10

111010 黒岩

本日の記録
榛名黒岩
岳友5.9
月下美人5.11a、月に吠えろ5.11a
ツル5.11b
アヒル5.11c×トップロープで3回

アヒルは、核心も一発で抜けられるようになった。
核心直後のパワームーブで根性出せば、ほぼ解決。
自分的には、超前進。
しかし、クリップしながらのイメージまでは、できていない。
リードとなるとレッドポイントは、まだまだ。

師匠が長年の課題であった掟5.12aを落とした。
この課題をやっている人を見たのは、この3年間で師匠以外一組一回だけ。
雨が降ると次の日は、浸みだしで乾かない。
木の枝葉で周りからは、よく見えない。
とてもめだたないじみーな場所である。
5.12aにしては、かなり辛い。
最近、5.12のルートを他の岩場で何度か取り付くことがあって
他の人気ルートは、見た目にも落としてみたいと思う。
掟は、師匠には悪いが、登ってみてーという気持ちには、なれないルート。

たいていの人なら、5.12を落とすなら、他の岩場に行くと思う。
グレードを目指すなら、他の方が手っ取り早い。
グレードを追いかけたいというのもクライマーの心理。
できないとなるとすぐに他に行ってしまいたくなるのもわかる。
しかし、この師匠の数年間の取り組みは、
逃げずぶれず取り組んできた。
尊敬。

ちょうどビデオを撮影していたので記念になった。
DVDにして進呈しましょう。

2011-10-08

111008 墜落回収

知らないことがまだまだあるんです。

この日、有笠に行きました。
隣の方でリードで登っていた人が、

「墜落回収します。」

なんですか?
リードを途中までで断念した場合、
最後のカラビナを捨てビナにするとか、
懸垂の支点を捨て縄で作って懸垂とかをするもんだと思っていたのが、

この墜落回収は、
簡単に言うと
クイックドローを回収する。
すとーんと落ちる。
その下のクイックドローで止まる。
これを繰り返す。
フリーのハンガーボルトのルートだから、これができるんだろうけど、
さすがに一回ごとに衝撃がかかる。
やっていいもんだかと思ってしまうところだが。
実際は、できる限りクライムダウンするので落ちるのは、少しだけ。
でも、ロープの末端2~3mのところに集中してテンションがかかるからロープの寿命は、短くなるですね。
高いグレードに望むクライマーの世界では、
こういうこともありなのかと思った次第。

2011-10-02

111002 谷川岳オキの耳東南稜マルチピッチ ほぼ完全ガイド

メンバー スズキ、マツダ、俺(乗ってる車は、トヨタ)

2011/10/02 7:30
ロープウェイをおりてスタート
ツアーのガイドさんが、「マイニチの方、出発しまーす。」と客を20人ぐらい引きつれて先に歩き出す。朝一番でつゆを払ってほしいので後ろにつく。しかし、遅すぎ。しかも我が家は、サンケイで毎日ではないし、一緒について行く必要なしで、追い越す。
途中肩の小屋でアンケートに答えてキーホルダーゲット。
ついでに支配人の馬場さんがいたので東南稜の降り口を聞いてみたら、肩の小屋の水をくみ上げている黒いホースのところをおりる。懸垂の支点もあるとのこと。これを聞いたのは、よかった。おかげて簡単に降り口が、わかった。

9:28
登山道から、しばしのバイバイ。本来ならば、下からマチガ沢を登りあげるのが、スジなのは、わかってますよ。しかもロープウェイを使ってなおかつ上から懸垂で降りて取り付くなんてズルするのに幾ばくかの後ろめたさを感じつつ、シラッとして肩の小屋への取水箱まで草付きを約30メートル歩いておりる。我々の目的は、マチガ沢溯行ではなく東南稜なのだ。この文章のタイトルも遠慮してマチガ沢東南稜とは書きません。
リングボルトがふたつ
トマの耳とオキの耳の鞍部を降りる。


取水箱(3メートル×2メートルぐらい)のすぐ下にリングが2本打ってある。そこでハーネス、メットを装着し懸垂下降の準備をして下降開始。懸垂下降したところは、沢登りの最後の登り上げというような感じのところである。水がちょろちょろ流れているのでロープが濡れる。すんなり真下に降りていくのではないので投げおろしてもすぐにロープの束がひっかかってしまうことが予想され、一人目が、ロープを肩に背負って下降。途中肩からうまくほぐれなかったため、2回目の懸垂下降は、ロープバックに先端からロープを入れてスムーズに繰り出せるように工夫する。しかし、9ミリとはいえ、50メートルロープ2本を体に装着しての下降は、重い。2回とも鈴木さんでした。1回目の懸垂は、屈曲したので引き下ろすのに力がいる。二人で力一杯引いてやっとで3人で引っ張った。結構重労働。2回目の懸垂をしたときにそろそろ取り付きの高度ではないかと鈴木さんが、岩場を偵察。結局もう少し下ることが判明しちょっと時間ロス。まあ、3人とも初めてなのだから、これは、想定内。50メートルロープいっぱいの懸垂2回と最後にちょっとだけ数メートルの懸垂1回。3回目の懸垂は、短かったのでロープ一本でセットし下降。先に自分が降りて二人が来る間にトラバースしてみる。踏み後もあるし取り付きの写真に似ている。ここから左折して北方向にトラバースに決定。途中トンネル状の岩と岩の間を抜ける。どこかのブログで岩小屋を抜けるとか書いてあったのを思い出した。もう、間違いなし。で、岩小屋抜けたら、すぐ取り付きに出た。下から、マチガ沢を溯行してくるパーティーが見えた。ここまであと1時間ぐらいか。結局この日は、日曜日だったが、東南稜は、2パーティーだけだった。

まだ余裕

11:31
取り付き到着。なんと登山道から離れて取り付きまで2時間かかってしまった。予定では、このパートは、30分。集合時間に遅れそうな予感。メールなら通じるかと思い厳剛新道とナカゴーチームにメールしておく。結局メールも送信されなかった。今度は、テレパシーにするか叫ぶか糸電話か。無線ですか、こっちは、あっても向こうがね。

11:50
登攀準備して登攀開始。
ここから、西黒尾根が見える。いままで何度も西黒尾根を上り下りしてきたが、わからなかった。帰りに登山道から、確認してみることにする。

1ピッチ目鈴木さん。30m
懸垂下降後トラバース
予想より手こずっている。1ピッチ目はチムニーを登るのだが、取り付き直後は、日が当たっていて乾いているが、すぐに一日中日が当たらず、なおかつ、水が1年中しみ出して常に濡れている状態になる。ヌルヌルのコケのような表面になり、ツルツルである。明らかに手や足をおけるホールドやスタンスであってもヌルヌルのツルツル。しびれた。取り付いてすぐにかましたカムもロープに引かれてポロンと外れた。すでに次の次ぐらいまでクリップしているので「鈴木さんカムはずれましたー。」と言えた。フォローで登ってみて納得。あまりに滑るので、躊躇なく腐ったヌルヌルのドロドロの気持ち悪そうな残置シュリンゲをつかむ。フリーのルートでは、絶対あり得ないルート。別なルートが、あるんじゃないかと帰って来た今でも思う。次回行くときがあれば、ルートをよく見てみたい。

トラバースし岩小屋を抜ける
2ピッチ目私。40m
ヌルヌルツルツルのチムニーを直上するルートと右にふくらんで乾いた岩を登るルートがあるとのことで、迷わず、右ルートに行きたかったのだが、右方面は、登れそうだが、ピトンが見あたらない。チムニー直上のヌルツルには、ピトンが見える。しかたなくヌルツルをアルパインクイックドローをかけながら、少し登り右にトラバース。そこからまた角度を変えて直上し、今度は、またまた角度を変えて凹角を左上、屈曲しルートも40メートルと長くロープが重い。ロープの長さからしてもスリングにカラビナがぶら下がっているところからしても2ピッチ目終了点で確保のセット。フォローで登ってくる二人は、サクッ、サクッとくるではないか。上から見ていておどおどリードした自分が情けない。言い訳がましいかもしれんが、ジムのリード壁より外岩のフリーのリードが怖いし、アルパインは、フリーと違ってさらに怖いんだよ。でもその反比例のようにスケールの大きさ高度感といった爽快感は、やっぱ、アルパインが最高です。エクストリーム系(自称。自分でもよくわからんが、アウトドアの子供がまねしちゃいけないあぶない遊びにはまる中毒患者?)としてはこれは、はずせん。

3ピッチ目スズキさん。30m
取り付き
3ピッチ目の予定は、まっちゃんだが、自信がないということで鈴木さん。3ピッチ目は、数メートルで左上するとやっとリッジに出てトマの耳と登山道が見えるようになる。鈴木さんが、でかい声で叫ぶ。どうやらうちの会の人たちが見ているようだ。この時点で13時30分。鞍部にいるのは、これから山頂に行くのではなく、明らかに僕たちを待ちきれずに見捨てて置き去りにして行く冷たい人でなしのようだ。

4ピッチ目僕。45m
途中から、懸垂下降の始点の肩の小屋の取水箱が間近に見下ろせる。廣川健太郎さんのガイド本では、3ピッチとあるが、稜線通しに登るには、もう1ピッチロープを使った方がいい。ということで4ピッチ目僕リード。途中岩と岩の間が1メートル以上、切れ落ちているところがあり、これを飛び移るのかよ。バーティカルリミットっていう映画のワンシーンのようなところがあってよいよ。ちょっと話が外れるのだが、あのバーティカルリミットって映画は、エンターテイメントとしては、おもしろいのだが、K2の8000メートルで数十メートル無酸素でダッシュで走り、さらに数メートルジャンプして対岸の岩に飛びつき腕だけで保持するという理屈としては、心停止確実のことをやってのけるのだ。すごいクライマーもいたもんだなあ。
1ピッチ目
実際には、30メートル以上ロープを引っ張ってきたところだから、ロープの重さで後ろに引かれ飛ぶのは、まったく無理だけど、ちょっぴりスリルがあって登山道のハイカーからも丸見えで「あっ、あんなとこ登ってる。」とか、言われちゃって(バカじゃないなのか、かっちょいいのかどう思われてるのかわからんが、)アクション映画のスターだぜみたいな気分。ロープ残りわずかで4ピッチ目終了点。
しかし、ハイカーから見えるのは、たかだか、3ピッチ目と4ピッチ目の数十メートルの区間に過ぎないのだが、ハイカーに見られなくてもいいところです。東南稜は、谷川岳の山頂に突き上げる稜線の最上部近くだから烏帽子沢奥壁や衝立岩とは違う高度感が、最高です(ガスってたら最低)。1ピッチ目と2ピッチ目の最初のヌルツルを突破できるクライミング能力と度胸(こちらの比重が大)をまとわなければ、ならんが、ほんといいところです。結局奇数ピッチ鈴木さん、偶数ピッチ俺の交替リードだったのでリードしては、そのままフォローの確保の繰り返し作業が続き、ほぼクライミング中の写真撮れず。

4ピッチすべて確保支点有り。
クイックドローは、一人3セット計9セット持って行ったが十分間に合った。
ナチュプロも使わず、ハンマーでピトン打ちもなし。
とはいえ、赤茶けて錆びたピトンが多いのでハンマーとピトンは、1パーティーに1セットは、持って行った方がいいでしょう。
4ピッチ目
グレードとしては、フリーとアルパインは、違うが、ヌルツルがなければ、5.7程度と思います。ちなみに僕たち3人中2人は、イレブンを何本かレッドポイントしてます。もう1人は、テン台をレッドポイントしています。東南稜では、クライミング能力としては、十分すぎるパーティーですが、3人とも初見でしたからこれでよしです。やはり、リードで登ることとフォローの確保を考えると3人中2人は、登れる人で構成したほうがいいでしょう。

4ピッチ目を終わってまだ少し稜線通しに岩がのけぞっている。ここも登りてえとつぶやいたが、時間も押しているので岩稜帯の左側面の草付きを歩き登山道に出る。登山道から、数十メートルでオキの耳山頂。

14:20
まとまりのない3人
山頂着。ガスも出てきて東南稜が見えない。この時間では、一般登山者は、ロープウェイの時間が危ういのでもう誰もおらん。ロッキー!!エイドリアーン!!がっしと合体!!みたいなことまでは、言わんが、ちょっとさみしい。たくさんのハイカーがいるところで「やったー」と握手を交わすということにもならず、デジカメのタイマーセットして3人だけで証拠写真。やっと一の倉岳方面から、馬蹄形縦走と思われる旦那2名が来たのでシャッターを押してもらう。休みもそこそこにクライミング道具をしまい、パン食って歩き出す。西黒尾根下山。天気予報通り、風が冷たい。気温が低かったので結局飲み物は、500ccしか飲まなかった。おしっこは、2回した。

17:03
指導センターに寄り、無事下山したことを報告し、日没30分前ロープウェイベースステーションに到着。
閑散とした駐車場でザックを車に積み込み谷川温泉湯テルメに。湯テルメの駐車場には、まだ結構車があるじゃないか。あっ、見たことがある屋根がテント布の赤いデミオが!この車の持ち主に屋根のテント生地は、はずしてキャンプするためですかと一度聞いてみたいと常々思っていたのだ。ザイル祭あたりがチャンスか。
風呂上がりにやっと谷川温泉で集中山行の参加者全員で集中。一応担当者なのでよかったよかった。



ちょうどこの日に衝立岩をソロで登攀していたクライマーが、滑落し死亡した。
名前が出ていたのでネットで検索し調べてみると
奈良県に住んでいる大阪の勤労者山岳連盟系の会員のようだ。
経歴としてはソロクライミングも含めてかなりの実力者と思われる。
谷川岳でも何度もクライミングの経歴を持つ。
遭難から無事生還した経験もある。
そうすると無謀な登攀を試みたのではないはずでとても残念だ。

  クライミングという行為そのものが限界への挑戦なのだから、
限界への挑戦をすればするほど死に近づいていく。
では、行きつく先は、死なのか。
それは、違う。限界に臨んで生還すること。
これもわかっていたはず。
ご冥福を祈る。            合掌


2011-10-01

111001 黒岩

アップ柿ドロボー5.10bにロープを張る。
ナルッチは、トップロープで登る。
骨折前は、リードしてたのにまだ怖がってるようだ。

柿後、
練習岩を登って月下美人5.11aに移り
月下美人から連続して上に続く月に吠えろ5.11aのレッドポイントトライ。
これでトライ3回目。
トップローブでは、体感5.10台で技術的には、なんてことないルート。
しかし、
練習岩の上、さらに月下美人の上のルートだから
下からだと40m位の高さで高度感抜群。
さらにかぶっている。
終了点からロアダウンしてもらうと空中をブランとなる。
なんてことないクリップでも落ちたら怖い。
もちろん、ボルトルートだから落ちてもその前のクイックドローですぐ止まる。

問題は、自分のビビリとの闘い。

終了点前の最後のクリップをして起ちあがりその上のホールドをつかむのだが、
そこから斜度が緩くなっていて下からだと見えない。
次のホールドが、何だったかわからなくなり、クイックドローをつかんでしまった。
ほんと情けない。
トップロープで2度もサクッと登ってるのに再現性のないやつです。
確かめ直してもう一度やることにする。
とりあえず、月下から月に吠えろまでロープを掛けた状態になったので
トップロープで
佐藤さん、松田さん、ナルッチが順番に月下にトライ。

ひととおりみんなが、やってから、ロープを抜いてもう一度トライ。
さっきやったばっかりだからね。
レッドポイント成功。
自分としては、もう少し早くできるはずだから、やや不満。
自分的には、このルート気に入ってます。
黒岩のアプローチ道をたどって着いたその目の前を見上げたところ。
あんな高いところにルートがあるの?という感じ。
榛名湖に上がる車からも見える。
えっ、あんなとこ登ってる人がいる。ってな感じ。
それを月下美人5.11aと月に吠えろ5.11aを連続して登る。イレブンの合わせ技。
登れると気持ちいいルートです。

昼休みをしてから、
皆さんツル5.11bをやりたいとのことで自分は、同じ終了点のアヒル5.11cをやりたかったので
ツルをリードしてロープを張る。
また、順番にツルを佐藤、松田が、トライ。
やってる間にだんだんと上に行くものだ。
松田さん自分でも予想外に前回より、上まで行った。
佐藤さんは、1年前は、ほぼ問題なく登れていた。その感覚が戻ってきたようだ。
あきらめなければ、いつかできるルートです。
そしてしばらくやらないと怖さで登れなくなってしまうルートでもある。

続いてアヒルにトライ。
先週、パーツでやってすべて解決したので繋げたい。
まだ、トップロープです。
ポケットまでは、すんなりいく。
ここからが、まだ特にスタンスが固まっていない。
核心に手を伸ばすが、
足のおき位置が違っていたためあえなくテンション。
ここでも物覚えの悪さが出てしまった。
ロープを張ってもらったまま足の位置を探ってまた解決。
今度は、忘れないようにしっかり見ておく。
延べ日数であと数日やれば、レッドポイントできそうというかそれを目標にする。

今日のルートと本数
柿泥ボー
月下美人
月に吠えろ
月下美人
月に吠えろ
ツル
アヒル
計7本
練習岩は、本数に入れません。